テクノロジーへのAI関連投資が2025年までに86%増加すると銀行と保険会社が予測していることが、エコノミスト・インテリジェンス・ユニットによる新たな調査で判明

大部分の金融機関ではAIが普及していないものの、銀行と保険会社の86%が2025年までにテクノロジーへのAI関連投資の増加を計画していることがエコノミスト・インテリジェンス・ユニットによる新たな調査で示される

[米国リリース抄訳] ※当資料は、2020年6月2日に弊社米国本社から発表されたプレスリリースの抄訳です。

2020年6月2日、カリフォルニア州サニーベール — 検索とAIを活用した分析をリードするThoughtSpotが委託した新たなレポートで、AIが銀行と保険のエコシステムの未来を形成することが明らかになりました。「AIがもたらす金融サービスの未来」と題されるこのレポートは、エコノミスト・インテリジェンス・ユニットが調査を実施し、北米、欧州、アジア太平洋地域の投資銀行、リテール銀行、保険会社に勤務する200人の管理職や経営幹部の景況感を分析したものです。

調査では、AIのメリットに対する確信の度合いは高いものの、現実にはこの技術が普及していないことが判明しています。半分以上の回答者は、AIが業務プロセスや提供商品に組み込まれていないと答え、AIが組織全体で広く使われていると報告したのはわずか15%でした。しかし、すでに明らかになっているメリットと、AIへの投資を短期間で増加するという回答者の計画を併せて考えると、AIが金融サービス業界の今後の成長に大きな波を引き起こすことは確実です。

AIが金融サービスの新たな成長を牽引
銀行と保険会社は、新たな成長機会を解き放ち、コストを削減するためにAIは欠かせないと捉え、新商品やサービスの開発に拍車がかかる(27%)、新たな市場や産業が開拓される(25%)、イノベーションへの道が開かれる(25%)など、今後5年間でAIが事業のさまざまな面を変えることは明らかだとしています。また、回答者のおよそ3分の1(29%)は、5年後には仕事量の51%~75%にAI技術が利用されることになるだろうと答えています。

AI技術には、成長だけでなく、現在と将来における大幅な節約が期待され、AIの導入と活用によって運営コストを削減できたと37%が、今後5年間でAIによってコスト基盤が縮小すると34%が予測しています。また、予測分析の活用の増加(34%)、従業員の作業処理能力の向上(33%)、カスタマーサービスと満足度の向上(32%)など、回答者の3分の1がAIのメリットを挙げています。

今後の道筋:フロントラインワーカーのスキル強化
現時点の導入率は比較的低いものの、AIに対する期待は明らかで、今後5年間でテクノロジーへのAI関連投資を増加する計画があると86%が答えています。ただし、AIの導入増加は、最終的には金融サービス機関が従業員のスキル強化にどれだけ投資するかにかかっています。インサイトを誰もが活用できるようにして重要な価値を得るには、組織全体でのスキル強化が必要です。

データによると、金融業界は従業員のスキル強化では道半ばであり、従業員がAIを理解するためのトレーニングを現在実施していると答えたのは回答者の49%でした。また、そのようなトレーニングの導入を予定していると、回答者の42%が報告しました。

「AIはすでに、コストを減らすことで大きなインパクトを金融機関にもたらしていますが、それよりも重要なのは新たな成長を促進していることです。AIとトレーニングの急速な導入は、今後5年の間にAI革命が起こることを明確に示しています。」と、ThoughtSpotのCEO、Sudheesh Nairは述べています。「AIは成長の新たな牽引役であり、その可能性を解き放つ鍵となるのは、人材への投資です。金融サービス企業は、AIによって実現する生産性とイノベーションを利益につなげるために、従業員のトレーニングと再教育を実施すべきです。」<

「AIは、金融業界や保険業界を根本から変える可能性を持っています。」と、エコノミスト・グループのThought Leadershipでマネージングエディターを務めるKatya Kocourek博士は語っています。「調査では、すでに始まっている進歩と、業界をAI導入の次の段階へと後押しする今後の道筋が示されています。変化の可能性を持つ他の技術と同様、AIの今後の展開にはリスクもあるでしょう。しかし、銀行と保険の未来に与える影響は明らかであり、価値ある世界の実現を約束しています。」

AIのリーダーは投資銀行、リテール銀行、アジア太平洋地域の企業
リテール銀行や保険会社と比較すると、投資銀行は全体的に、新たなAIアプリケーションを大量に配備しています。また、トレーニングプログラムの導入に関しても最も進んでいます。トレーニングをすでに実施していると54%が回答していますが、この割合は保険会社では46%、リテール銀行では48%です。さらに、投資銀行は機械学習(63%)や画像分析(52%)を使用する傾向が高く、リテール銀行は予測分析(71%)やバーチャルアシスタント(61%)を大きく活用しています。

レポートでは、アジア太平洋地域の銀行や保険会社は、導入、トレーニング、測定の先駆者であることも示されています。アジア太平洋地域の回答者の61%は、仕事の半分以上がAIに支えられていると答えており、この割合は北米と欧州ではどちらも41%です。欧州での使用率が低い理由のひとつとして、報告に関する問題が挙げられます。欧州の回答者のおよそ10%は、AIアプリケーションの効果を測定する基準がない、あるいは報告できるほど長期間にわたって測定していないと答えています。これとは対照的に、アジア太平洋地域の回答者はすべて、実用的な測定基準を設けています。とりわけ、アジア太平洋地域は、再教育とトレーニングに力を入れています。今後5年間に、AIスキルを身に付け、リソースを活用できるように人材への投資を増やすとアジア太平洋地域の回答者の75%が答えているのに対し、この割合は北米では59%、欧州では37%となっています。

アジア太平洋地域と北米では、テクノロジーへのAI関連投資に極めて前向きです。今後5年間に投資を計画していると回答したのは、アジア太平洋地域で90%、北米で89%であったのに対し、欧州では75%でした。

克服すべき課題

金融サービスにおけるAIの長期的展望は明るいとはいえ、組織はメリットの実現に懸念を抱いています。調査では、リスクに言及する組織が40%に上り、コスト(39%)、不十分なインフラ(29%)、データの質の低さ(28%)を上回る最大の懸念としてセキュリティが挙げられました。

セキュリティなど、AI関連のリスクに対処する準備ができていると答えたのはわずか半数(52%)で、AIを利用した自動化の方針、手順、監視プロセスを策定していると回答したのは55%でした。これは、リスクを軽減しながら、ガバナンスやセキュリティを保護するソリューションや方針に投資する必要があることを強調しています。

レポートの全文は、ThoughtSpot.comにてお読みいただけます。

 手法

銀行と保険会社を対象とした「AIがもたらす金融サービスの未来」は、ThoughtSpotの委託によりエコノミスト・インテリジェンス・ユニットが作成したレポートです。このレポートでは、保険会社、投資銀行、リテール銀行のIT部門・非IT部門を担当する200人の管理職や経営幹部に対する調査結果を分析しています。調査では、人工知能(AI)技術が金融サービスのこのような部門のどこに、どの程度導入されており、その効果をどのように測定しているか、進歩の障害になったのは何か、それにどのように対処したかに注目しました。最終的に、主要専門家への調査とインタビューを通して、このような変化が今後の金融サービス業界をどのように形成していくのかを探りました。

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