最もすばやい者が生き残る:2021年のデータリーダー予測

新たに物事を始めるのに1月ほどぴったりのタイミングはありません。真っ白なキャンバスのように、新年は「今後の展望」を描く無限の可能性をもたらしてくれ、その年に達成できそうなことを思い描けます。また、1月は私やデータ・分析業界の仲間の多くが予測を公表し、その年に企業が力を入れるべき分野を紹介するタイミングでもあります。 

しかし、2020年から何らかの学びが得られたとしても、将来を予測するのは困難です。誰も水晶玉を持っていません。不確実な状況と「事態がさらに悪くなるのでは」という恐れから、ビジネスを正しい方向に舵取りしようとしているリーダーの多くが身動きできなくなっているかもしれません。その恐れは現実で、ほとんどは妥当なものでしょうが、2020年がもう1つ教えてくれたことがあります。旧態依然のプロセスを打破し、新しいデジタルの現実に足を踏み入れるための歩みを恐れのせいで止めてはいけないということです。実際、リーダーにとっては、大きな変化に対応するだけではなく、変化が起こる前から対応するように焦点を合わせ、優先順位を付けて行動を起こすことがかつてないほど重要になっています。

それを考慮したうえで、私は今年の最も重要なトレンドの1つ、というよりむしろビジネスリーダーが今年身につけようとしているスキルの1つは、その恐れと創造力を組み合わせて、真のデジタル変革を加速させる力にしていく能力だと見ています。

最もすばやい者が生き残る

パンデミックが起こる前は、ビジネスが数か月や数年かけてデジタル変革に向けて優先順位を付けてじっくりと計画を立てていくことは珍しくありませんでした。計画の実行にも、それくらいの期間がかかる見込みでした。しかし2020年に、ビジネスは一夜にしてデジタル化しました。しなければならなかったのです。オフィスワーク、教育、医療にいたるまで、あらゆるものがデジタルになりました。他の企業はそうした企業のビジネスモデルを採用しました。GMは人工呼吸器のメーカーになりましたし、エミレーツ航空は旅客機の客席を取り替えて、貨物を運ぶスペースにしました。当初は数か月かけて実行する予定だったものを、生き残るために数週間で実現したのです。

2021年は、不確実な状況をテストと学びをスピーディーに進めるきっかけとして受け入れた企業が成功するでしょう。尻込みするのではなく、変化の不快感にむしろ身を預けることで、より多くのことをより速く成し遂げ、競合他社をしのぐことができるはずです。  

危機をチャンスに変える

Enterprise Data & Analytics, First Command Financial Servicesの副会長であるDarren Pedroza氏は、「危機を無駄にしてはいけない」と語ってくれました。Pedroza氏はパンデミックを現状に挑むきっかけとして生かし、旧態依然の情報プロセスを打破して、ビジネスの分析アーキテクチャの最新化、ダッシュボードの削減、検索およびAI主導型分析の活用を進めました。Pedroza氏だけではありません。

451 Researchの最新の調査によると、80%の組織がパンデミックのおかげで組織と業務についての変革が行われ、そのメリットは長期的に続くものだと回答しています。私が見たところ、特に顕著なことが2つあります。

  1. 不利な状況を、より迅速に俊敏に意思決定する機会ととらえたビジネスの割合がとても多いこと

  2. メリットは長期的に続くと回答していること  

これは、2020年に早まった変化のペースがこの先遅くなることはないだろうということを私たち全員に伝えるシグナルに違いありません。パンデミックへの対応として起こったことかもしれませんが、パンデミックとともに終わることはないでしょう。それどころか、ビジネスが俊敏なイノベーションによるメリットを受け続けることで、変革型の成長のサイクルや組織の変化はますますスピードアップする一方です。Western UnionのCDOであるTom Mazzaferro氏は、データドリブンな組織に関する最近の講演で、「今の変化のペースは、皆さんがこの先のキャリアで目にする中で最もゆっくりなものでしょう」とコメントしています。

そこで質問が浮かびます。どうすれば今この瞬間に対応できるでしょうか。  

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