Best Practices, BI Technology

ダッシュボードが過去のものだとしたら、今でも埋め込んでいる理由は何か?

分析に取り組む企業にとって検索インターフェイスが必要な理由

数十年の間、分析/BIコミュニティは、ユーザーの利用率の低さ(30%未満)に悩まされてきました。ダッシュボードや手の込んだビジュアライゼーションは、最終ゴールではなく、分析のスタート地点に過ぎないことは明らかです。私達が携わっているのは、固定された情報レイヤーやKPIが提供できるレベルを遥かに超えた高度な俊敏性が求められる世界です。分析システムが、データからインサイトを得て、それを行動に変えるまでのユーザーの工程全体をサポートできなければ、ユーザーの利用率は低いままです。顧客のニーズは、次々と質問に対する回答を得られることです。長々と時間をかけてデータを調べるのでは、ダッシュボードとビジュアライゼーションの枠組みは無意味です。これは、Gartnerを含む多くの出版物が、結局はダッシュボードが衰退または消失することを示唆している理由の1つです。  

最近、良い知らせとして、エンタープライズユーザーによる分析の利用が急増していることが挙げられます。最新のBIプラットフォームによって、新しい種類のユーザー(Harvard Business Reviewではフロントラインワーカーと呼んでいる)が検索とAI機能を活用して優れた結果を得ているという事実が伝えられているためです。これらのユーザーは、従来の意味では分析的ではありません。彼らは、テーブル、列、行、またはSQL文は理解していませんが、オンラインショッピングの方法とソーシャルメディアの使い方は知っています。対象ユーザーがすでに理解しているものの中から最適なものを組み合わせてUIを作成し、それに彼らの仕事へのインパクトの強いデータを融合することで、分析の枠組みを新たに転換し、情報とパワーを人々にもたらすことができます。このような一般ユーザーの分析への関与は、大小の企業で大きな変革を駆り立てる力となります。 

最近のWall Street Journalの記事で指摘されているとおり、カナダ最大手の小売業者の1社であるCanadian Tireは、現在のCOVID-19パンデミックにより小売店の40%未満を閉鎖せざるを得なかったにもかかわらず、今年の第2四半期に小売りの売上高を20%以上伸長させています。彼らの成功の鍵は、フロントラインワーカー(現場の最前線にいる従業員)に必要な情報を与え、瞬時に事実に基づく意思決定を下し、リアルタイムに変化に対応できるようにしたことです。

Canadian Tireのようなサクセスストーリーを考慮して、顧客が対面するアプリケーションへの分析の埋め込みに関して言うと、なぜ、歴史が既に不完全だと実証しているものと同じダッシュボードとビジュアライゼーションが提供されているのでしょうか?利用率が低いことがすでに実証されている分析機能を備えた顧客向けアプリケーションで、どのようにより多くの顧客と連携し、彼らをつなぎ留めようとしているのでしょうか。

料金を請求するかどうかにかかわらず、付加価値サービスとして顧客に分析を提供している場合、顧客をつなぎ留めることが最終目標ではありませんか? 顧客をつなぎ留めるために、実際に彼らに価値を提供する必要はないのでしょうか? 今日の埋め込み分析の世界では、顧客に袋小路への標識を提供しているようなもので、車のダッシュボード上の「エンジンチェック」ライトと何ら変わりません。  

前回、車でエンジンチェックライトが点灯したときのことを考えてください。 何をしましたか?慌てましたか?問題を診断してもらうための予約を取りましたか?予約を取るためにどのぐらいの時間がかかりましたか?整備工場またはディーラーのロビーに座って結果を待っていたことを覚えていますか?最終的な診断は何でしたか?問題の診断のプロセス/体験全体は有益でしたか?インジケーターライトが点灯して、再度プロセスを経験するとしたら、うんざりしませんか?顧客にこのようなひどい体験をさせたいですか?  

これは、まさしく、誰かが顧客に別の静的なダッシュボードといくつかのKPIを提供するたびに、行われていることなのです。インジケーター周囲の問題をさらに診断したり、インジケーターの結果として対処する能力のない、エンジンチェックライトを提供しているだけです。顧客は、根本原因を明らかにしたい場合、コールセンターに電話して、サービスチケットをオープンし、応答を待つ必要があります。これでは、組織と顧客の両方で生産性が損なわれます。通常、1つのチケットから複数の質問が生じ、そのうち、 顧客に提供したいと考えていた付加価値サービスにつながります。そのため、サポートコストが吊り上がる一方、顧客はそのようなサービスに不満を感じたままになります。

顧客に本当のインサイトを提供するには、検出から意思決定まで、顧客が分析工程全体を自律的に進めることができるプロセスを実現する必要があります。つまり、ユーザーエクスペリエンス全体を考え直す必要があります。お気に入りの顧客アプリケーションについて考えてみましょう。2~3例を挙げると、Google、Netflix、Amazonなどです。それらはすべて、ユーザーが自律的に質問したり、情報を検索したりできるように、何らかの検索フォームを活用しています。    

これらの検索エクスペリエンスを非常にシンプルで使いやすいものにしているものが何かを分析したところ、すぐに、次の3つの共通の要素に気付きました。

  • シンプル:検索バーに入力すると、アプリケーションがリアルタイムに関連情報へと導きます
  • スピード:Returnキーを押すと(検索を開始するために)、アプリケーションが瞬時に回答を提供します
  • スマート:アプリケーションが、尋ねている質問や以前の検索履歴に基づいて、その他の関連コンテンツについて推奨案や提案を作成します

埋め込み分析アプリケーションを定着させたいのなら、これらの実証済みかつ、基本的な原則に分析アプリケーションを準拠させる必要があります。成功すれば、顧客満足度やNPSスコアの向上、全体としてのアプリケーション保持率の増加、収益と利益幅の増加をもたらすすべての要素を介して、最終的に結果に現れます。  

顧客の例:

Data Recognition Corporation(DRC)は、教育評価分野におけるリーダーです。Beaconをはじめ、複数のDRCのサービスにThoughtSpotが埋め込まれています。Beaconの目的は、生徒の学習ニーズを明らかにし、年度を通じて個々の生徒の進捗状況を測定することです。Beaconによって、3年生から8年生を担当する数万人の教師が、指示を的確にし、適切な生徒の行動について情報に基づいた意思決定を下すことができます。すべて、ThoughtSpotの検索およびAI機能によって実現されています。このようなオンライン学習の時代には、わずかなことがより重要になると言えるでしょう。


ThoughtSpot搭載のDRCの埋め込み分析ポータル

Mastercardは、Commercial Payments Intelligence Center(CPIC)サービスの一部として、ThoughtSpotを埋め込みました。金融機関であるMastercardは、日々の作業の中で顧客のカードと新たな支払いフローの全体像を把握し、理解することに努めています。MastercardのCPICは、検索およびAIを活用したインサイトをこれらの機関のフロントラインのビジネスユーザーに提供し、顧客がこれまでより迅速により優れたインテリジェンスを操作できるようにしています。  

埋め込みの検索機能とAIはユーザーエクスペリエンスを変えるだけでなく、前出の例で強調しとおり、自社にとってまったく新しい種類のユーザー(DRCの教師など、現場の最前線にいる従業員)を開拓し、サービスのターゲットとすることができます。驚くことに、これらのイノベーションを実現できる可能性は、予想したほど困難ではありません。最新のクラウドデータプラットフォームにより多くのデータが保存されるほど、従来のデータおよび分析パイプラインプロセスを変革するための新しい機会がもたらされます。通常、私が自信を持って管理しているチームは、顧客と協力し、顧客のデータを使用して、約1時間で検索を実施可能にするプロセスを実証できます。従来の「エンジンチェック」ライトとダッシュボードを構築するのに必要なデータおよび分析を実施可能にするプロセスと比べると、それはほんのささいなことです。      

柔軟性に欠けるビジュアリゼーションとダッシュボードは、過去のものです。埋め込みアプリケーションの変革は、必ずしも困難ではありません。ThoughtSpotの検索機能とAIを埋め込みことで、アプリケーションのNPS/ユーザー満足度のスコアを増やし、アプリケーションのエンゲージメントを高めるため、より粘着性の高いアプリケーションを作成して、顧客保持率を高めることができます。このことによって、組織の利益幅やß収益が伸長します。試しにやってみることをお勧めします。所要時間は1時間です。

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