Data Strategies

クラウド上のデータはオンプレミスとは異なる:アナリティクスも同様です

企業はクラウドに移行しつつあるのか、という議論は既に終わっています。お気に入りのアナリストレポートを見てください。クラウド上のデータ増加が、オンプレミスにおけるあらゆる増加を遥かに上回っていることが分かります。この傾向は新型コロナウイルスの大流行によって劇的に加速しました。企業は、これまでにないスピードでオンプレミスのレガシーシステムとの結びつきを断ち切りつつあります。またそれだけでは証拠として十分でないかのように、Snowflakeの記録破りの新規株式公開も、顧客とウォール街の両方にとって、クラウドがいかに力を持つようになったかを示しています。

組織がクラウドへの移行を急ぐのには多くの理由があります。組織は、より高い柔軟性や俊敏性、迅速なサービス革新、顧客経験の改善、そして収益向上を望んでいます。

これらの取り組みの中心にあるものは何でしょうか。データです。

ただしクラウド上のデータはオンプレミスのデータとは異なります。クラウドの導入が急増する中、リーダーはクラウドからメリットを得るために、この2つの間にある根本的な違いを理解する必要があります。理解しなければ、これまでに経験のないほど大きな損失を招く間違いを犯すことになり、クラウドの可能性を活用することはできないでしょう。

  1. データ量の増加
    過去10年間にデータ生成量の爆発的な増加が見られました。モバイル、IoT、増加の一途をたどるSaaSアプリケーションによって、データの増加スピードは増すばかりです。IDCは、2025年までに総データ量は175ゼタバイトに上ると予測しています。 

    クラウドにおける安価で効率的なストレージが、このデータ量の増加を可能にしてきました。しかし、データの増加により全く新しい問題が引き起こされています。企業が、データの洪水の中で文字どおり溺れているのです。企業の情報を処理するためにこれまで使用されてきたテクノロジーは、このようなスケールに対応できません。しかし、さらに問題なのは、人間がこのようなデータすべてを詳細に調べて、意味のあるインサイトを得ることは不可能だということです。単純に言って、データ量が多すぎます。1つの干し草の山にある1本の針を探すことから、野原で1本の針を探すレベルへと難易度が増したのです。

  2. 短くなったデータの賞味期限
    クラウド上のデータは、オンプレミスのデータよりも桁違いに大きいだけではありません。データの価値がオンプレミスよりも短時間で失われます。ありとあらゆるデジタルソースからデータが生成され、クラウドに保存されます。新しいインタラクションが起こるたびにこのデータは更新されます。1日の初めに新鮮だったデータは、同じ日の終わりにはもう古くなっています。
    ウェブサイトを例にとってみましょう。たとえば、主要製品の発売開始時に、過去1時間の動きを知りたいとします。ウェブのトラフィックを利用するには、昨日のデータにはあまり価値がありません。一方、新しいデータの価値は莫大です。新しいデータを使用すれば、素早く変更や調整を行って、製品発売の効果を最大化できます。

  3. より困難なデータガバナンス
    データに関してこれまで企業が苦しんできた最大の障壁の1つは、データの分断でした。組織はさまざまな場所にデータを保有しており、異なる部門やチームがそれぞれの方法でデータを使用していました。このことは、データを管理し保護する上で、大きなハードルとなっていました。

    クラウドの世界では、これはさらに困難になります。企業は、何千ものアプリケーションを使用しており、それぞれのアプリケーションが独自のデータを生成しています。このデータは、SaaSアプリケーション、データレイク、パブリッククラウド、プライベートクラウド、または複数のクラウドに保存されることもあります。

    このデータを管理し、各ユーザーが適切なデータにアクセスできるようにしなければ、正しい結果をもたらすことはできません。ほとんどの組織は痛ましいほどに遅れています。詳細レベルでデータを管理するようには構築されていないテクノロジーのために、組織が自社のデータを掌握することはほぼ不可能となっています。

新たなアナリティクス機能が必要

クラウドデータは新しいタイプのアナリティクスを必要としています。完全に新しいアーキテクチャなくして、Windowsデスクトップのダッシュボードを設計するために構築されたソリューションを、クラウドに無理やり適合させることは単純に不可能です。

クラウドデータを活用する準備を整えたリーダーは、以下の3つの特徴を持つプラットフォームを求めています。

  1. データを迅速に調べるための検索
    クラウドには大量のデータが存在し、しかもそれらは急激に変化しているため、アナリティクスソリューションは、組織内の誰もが詳細レベルのデータに迅速にアクセスできるシンプルな方法を提供する必要があります。ビジネスユーザーがレポートやダッシュボードの作成を何日も待たなければならなかったら、データを使用せずに決定を下すでしょう。検索機能があれば、ビジネスユーザーは、決定を下す際にいつでもデータを迅速に調べて、必要なインサイトを得ることができます。  

    さらに、この検索エクスペリエンスは、最も詳細なレベルのデータにアクセスして、迅速にインサイトを提供できるものでなければなりません。もしも、必要なパフォーマンスを提供するためにデータを集約したり、平均化したりする必要があるとしたら、ユーザーは組織に多大な価値をもたらす微妙なニュアンスを持つインサイトを発見することができません。  

  2. 隠れたインサイトを見つけるためのAI クラウド上にあるデータの意味を理解できるように支援するソリューションがなければ、ユーザーはデータに圧倒されてしまいます。ユーザーは、何が重要で、何が新しく、何が変化したかがわかるように自動的にサポートしてくれる、AIと機械学習が組み込まれたテクノロジーを必要としています。そのようなテクノロジーがなければ、重要なインサイトが、クラウドのデータの山に埋もれたままになります。

  3. クラウド規模でのガバナンスのための、きめ細やかなセキュリティ
    クラウドによって生み出されたデータの広がりにより、セキュリティーとガバナンスの重要性は劇的に増大しました。この広がりに対応する唯一の方法は、クラウドデータの拡大に応じて拡大できるガバナンスモデルを備えたアナリティクスプラットフォームを利用することです。デスクトップアーキテクチャを利用して構築されたあらゆる機能は、データが増加するにつれてビジネスのスピードを低下させるだけでなく、深刻なリスクをもたらし、最後には使用不能になります。

クラウドデータは、我々が進むべき道です。しかしその価値を最大化するため、企業はそのデータの意味を理解するための新しいテクノロジーを必要としています。最新のクラウドデータウェアハウスで、従来のBIソリューションを使用しようとすれば、求めている結果は得られないのです。

 
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