
会社概要
オムロン ヘルスケア株式会社は、世界130か国以上でバイタルセンシングデバイスおよびサービスを展開し、人々の健康管理を支援しています。中でも血圧計は、グローバルで累計販売台数4億台を突破するなど、世界中の多くのユーザーに利用されています。
同社は、バイタルセンシング技術を通じて個人の健康状態を定量的に可視化し、健康管理活かすことで、健康寿命の延伸と健康的な生活に貢献してきました。さらに、データを通じて、個人の状態に合わせたより良い健康管理支援の実現を目指し、技術開発を推進しています。
業界
ヘルスケア
バイタルセンシングデバイスと健康管理サービス
モダンデータスタック
Google Cloud (BigQuery)
ThoughtSpot (TSA / Spotter / Analyst Studio)
同社の技術開発統轄部 解析技術開発部では、自社サービスや健康関連測定デバイスのデータ分析を担っています。ビッグデータの活用促進に向け、2019年よりGoogle Cloud上にデータ基盤を構築し、BigQuery(SQL)やPythonなど多様な手段を用いた統計解析、信号処理、機械学習による分析を行ってきました。これらの分析成果は社内に共有され、他部門からの分析依頼も徐々に増加していきました。
一方で、既存の環境ではノーコードでのデータ探索や集計が難しく、担当者ごとに使用ツールが異なることから、データやコードの共有・標準化に改善の余地がありました。そのため、依頼のたびに担当者が都度コードを記述し、グラフを作成してPPTへ貼り付ける、という形で分析・レポーティングを実施していました。
その結果、
といった状況が生じていました。
特に、他部門からの依頼増加により、技術開発部門内の連携を円滑にし、分析担当者が本来注力すべき分析・研究業務に時間を割ける体制整備が求められていました。
担当者の作業効率化と、エンジニア以外の部門も巻き込める分析環境の検討を行いました。
そこで、対話的データ分析に強みがあり、直感的に使えるユーザビリティを重視しThoughtSpotの採用を決定しました。
導入後は、よく参照される指標や問い合わせの多い内容をダッシュボードとして常設し、必要なときにすぐ確認できる環境を整備。
さらに、自然言語検索により、コードを書かない社員でも「知りたいこと」起点で自らデータ探索を行えるようになりました。

ダッシュボードを常設したことで、分析担当者はソースコードを都度実行することなくデータをモニタリングできるようになり、繰り返し発生していた確認作業は不要になりました。


さらに、データの可視化が進んだことで、解析技術開発部は技術開発統轄部内をはじめ社内で「知りたい情報がある部門」として認識されるようになりました。これまで接点の少なかった広報や新規事業部門などからも問い合わせが寄せられるようになり、データ活用のフェーズが次段階へと進み始めています。
その結果、社内コミュニケーションが活性化し、分析結果を社内外へ発信しようとする動きも生まれました。

今後は、各種研究開発プロジェクトにおけるデータ取得状況の管理など、研究開発の運営面への活用も視野に入れています。 将来的には、解析技術開発部が作成したダッシュボードを共有するだけでなく、各部門が自らダッシュボードを作成し、対話型分析を通じて必要な洞察を得られる環境の実現を目指します。 また、自社で取得したデータを資産として活用し、研究開発の定点観測などへの展開も見据えています。ThoughtSpotを 単なる業務効率化のためのツールにとどめず、研究開発で得られた知見の社会還元につながる基盤として活用していく考えです。