BI Technology, Data Trends

アナリティクスとBIの新時代

ThoughtSpot、そしてデータ・分析業界全体にとってエキサイティングな1週間となりました。ThoughtSpotによる直近の2億4,800万ドルの資金調達と19億5,000万ドルという評価額は、検索およびAIを活用したインサイトが、データ・分析分野に創造的破壊をもたらす次の波を起こしていることを示す明確なしるしです。

ヒューマンスケールの分析というビジョンを早い段階から信じてくださっていたお客様に感謝申し上げます。お客様がリスクを取り、データを使ってビジネスを変革するという継続的な成功を収めていらっしゃることは、大きな喜びです。

BIおよび分析業界を振り返ると、3つの大きな波で業界が大きく変わった節目を思い出します。

検索およびAIを活用した分析

最近の波をBI 3.0と呼ぶ人もいます。私がGartnerに勤めていたとき、この波は最初は「スマートデータ検出」と呼ばれており、のちに「拡張分析」と呼ばれるようになりました。このトレンドには次のような顕著な特徴があります。

  • インテリジェンスファースト:機械学習が分析ワークフロー全体に組み込まれ、関連するインサイトを発見します。ThoughtSpotは最適な検索用語と類義語を提案し、さらに1歩進んで、パーソナライズされた自動生成インサイトを提供し、探索パスを提案します。
  • クラウドネイティブ:この業界には、オンプレミスのBIとデータウェアハウスという、多くの技術的な負債があります。しかし、BIと分析データベースの両方において、新規投資のほとんどをクラウド導入が占めています。クラウドと分散処理によって、以前には実現できなかった弾力的な規模の拡大と分析が可能になります。マルチクラウドやハイブリッドクラウドの人気が高まっています。
  • コンシューマー向けと同じ使いやすさを、ヒューマンスケールで:Facebook、YouTube、Twitterなどの製品は、トレーニングを受けなくても簡単に使えます。ビジネスユーザーも、ビジネスアプリにそれと同じような使いやすさを求めています。こうした全体的なトレンドを「ITのコンシューマ化」と呼ぶ人もいます。

データ・分析業界のこれまで

本日の発表に至るまでには数々の節目があり、それらは検索およびAIを使用した分析がデータ分野の新たな標準になるという、業界の明確な変革を示しています。私はこのブログを、偶然このタイミングで開催されているThoughtSpot営業チームのオフサイトミーティング中にシカゴから投稿しながら、このことを私個人にとって、そして業界にとっても新しい章の始まりだと記憶するでしょう。

新しい同僚の多くが、ビジュアルデータ検出ベンダーや従来のBIベンダーからやってきています。2019年6月に起こった業界における買収劇は、ビジュアルベースのデータディスカバリー時代に終わりを告げたと思います。ビジュアルデータディスカバリーで市場に最初に名乗りを上げた企業は、検索とAIが主導する新しい時代で成功を収めるために、自分自身を変革しなければならないでしょう。

第1世代のBI

1990年代の初頭、SQLを手打ちすることなくリレーショナルデータベースからデータを取り出すことができる機能が革新的だと見なされていました。BusinessObjectsはこのアプローチの先駆者でしたが、Cognos PowerPlayは、別のアプローチで当初はCognos Impromptuよりも人気でした。これらの製品はクライアントサーバーアプリケーションとして始まりました。かなり古めかしく感じますが、1998年に書いた私のMBA修士論文は、インターネットがこれらのBIツールの姿をどう変えるかというものでした。その時点で、ウェブを採用していたベンダーの最たる例がBrioとMicroStrategyでした。私が書いた初めてのBusinessObjects完全リファレンスブックが発行されたのは2003年のことです。それまで市場にはこのようなリファレンスブックはありませんでした。その後、さまざまな出版社からさまざまな本が登場しました。

その節目とは:1996年に私の娘が予定より10日早く生まれました。BusinessObjectsかCognosかという特に議論を巻き起こすツール戦略会議の後のことでした。当時としてはリスクの高いこのようなスタートアップではなく、SAPやOracleがもっとよいBIソリューションを出すまで待ったほうがいいのではないかという議論もしました。というわけで、この時代の始まりは記憶に強く残りました。

ビジュアルベースのデータディスカバリー

2002年に、私はSpotfireがBI市場でどのように位置付けられるかについて調べていました。その時点で、Spotfireはライフサイエンス業界と石油・ガス業界に注力していました。そこへQlikが参入しました。Spotfireと同様にスウェーデンから生まれたこの企業を見て、私はスウェーデンの文化と大学は何が違うのだろうと不思議に思いました。私がHyperion-Essbaseアドインとして初めてTableauに触れたのは2004年のことです。確かに、TableauはEssbaseや一般的なスプレッドシートからのデータのリッチなビジュアルフロントエンドを提供していました。

こうした製品が、当時、より人気の高かったBusinessObjectsやCognosとどう違うのかわかりました。私の当初のBIプラットフォーム評価モデルは、この新しいタイプの製品にはうまく当てはまらず、当初はTDWIのCool BIカテゴリでこれらの製品を取り上げていました。このような製品はすべて、デスクトップ製品として始まっており、差別化要因はインタラクティブ機能でした。当時はデスクトップコンピュータのメモリは32MBしかありませんでしたが、QlikとSpotfireはインメモリーコンピューティングを採用していました。一方、Tableauがインメモリーを追加したのは後のことでした。このように、時間をいつから数え始めたかによって変わりますが、ビジュアルベースのデータディスカバリーがメインストリームの購買層にリーチするまでに10年ほどかかりました。私がBI Scorecardにビジュアルディスカバリーを追加したのは2011年のことです。Gartnerは2016年にマジッククアドラントを再定義し、従来のBIを排除して、新たなタイプのBIのみを対象としました。

その節目とは:ビジュアルベースのデータディスカバリーへのシフトを告げたのは、2010年のQlikの新規株式公開だったでしょうか、それとも2013年のTableauの新規株式公開だったでしょうか。新しい時代の到来は、従来のBIの衰えを示すものでもあり、特に顕著にこれを示したのが、2008年のSAPによるBusinessObjectsの買収でした。それは天気のよい日曜日のことでした。娘のベッドと机を買いに出かけているときに、BusinessObjectsの人から電話があり、未決定の買収について告げられたのです。これは、OracleがHyperionを買収したニュースや、その後まもなくしてIBMがCognosを買収したニュースよりも大きなニュースでした。

主な要点:

このような創造的破壊の波を見て、各フェーズがどれだけの期間続いたか考えてみてください。

  • 従来のBIはメインストリームの購買層にリーチするまでに約15年かかりました。
  • ビジュアルベースのデータディスカバリーは10年かかりました。
  • 拡張分析は2年から5年と見込まれています。

テクノロジー革新のペースはビジネスの変革と同様に加速しています。あるCIOが私にこう言いました。「ここ3年間で起こった変革は、過去100年で起こった変革より大きなものでした。前世紀に有効だったものは、もう生き残るための役には立ちません。」

変革とは厳しいものです。個人的にも、業務的にも厳しいでしょう。一時代の終わりを嘆く人もいれば、熱狂的に未来を迎え入れる人もいるでしょう。過去を振り返って、間違った賭けに出てしまったと思ってはいけません(もちろん、現実を直視せずに、このような変革を無視してきた場合は別です)。私はBIと分析に訪れた創造的破壊の波を、音楽業界が変革を続けていることになぞらえています。私はかつて、大好きなスティーリー・ダンの曲をレコードアルバムで聞いていました。それがのちに小さなCDへと変わり、iPodへと変わりました。今では、Alexaでケニー・チェズニーを聞いています。

時代の終わりは、必ずしもベンダーや製品の終わりを意味しているわけではありません(意味する場合もありますが)。競合は業界にとってはよいことです。あらゆる人にとっての水準を上げてくれます。私は、自然言語処理(NLP)と自動生成インサイトがほとんどのベンダーのロードマップに載っている様子を見ています。このようなテクノロジーを開発しているベンダーがいて、そうしたテクノロジーを買収で獲得するベンダーもいます。最も早く最高の結果を生み出すのはどちらのアプローチかは議論の余地があります。ユーザーも分析のリーダーも、新しいプロバイダーにいつ投資するべきか、何を今後も保持していつ切り捨てるべきかに悩むでしょう。私がこの20年間伝えてきたように、適切なユースケースに合った適切なツールを視野に入れ、ビジネス価値に注目してください。

この分野でわかっているのは、革新が終わることはないこと、変化のペースがますます速くなること、そしてビジネスで生き残るにはデータドリブンになる必要があることだけです。

自分自身、そして会社にとって変革の推進者にならなくてはいけません。私個人も、市場の情勢を見ながら、4月に思い切って行動しました。この創造的破壊の次の波について今知ったという方は、2019年10月15日と16日の両日にダラスで開催されるBeyond Conferenceにぜひお越しください。ThoughtSpotの世界トップクラスのお客様のことばが最高の証言だからです。

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